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【ご注意:これは10月16日あたりに書いた記事です】
特別な「ボクシング」ファンではないけれど、先日の例の試合をみた会社の上司が「つまんねぇええ!!」と絶叫していたのが気になって、試合を録画していた稀有な先輩に頼み込んで借りたDVD(←あやうくデータ消されるとこだった)を見直してみた、空です。
うん・・・。試合だけを観たらたしかに「つまんない」。(←この言い方は否。真面目に闘った内藤選手に失礼だね・・・。試合自体は散々だったけど、少なくとも内藤選手は頑張ってた)ボクシングのルールを知らない空でもこう思ったのだから・・・本当に全国のファンの人は・・・どう思ってたんだろう?
世の中いろんな考えの人がいる。
その考えを力づくでどうこうしようなんてことはできないと思う。だって、そういうふうに育っちゃったんだし、周りもそれを許してしまったんだろうし。
髪の毛を金髪に染めて試合に臨もうが、言葉使いが多少わかんなかろうが、それは大した問題じゃない。(良い意味で個性的ともいえるから)
問題はもっと根本的なところ。
「ボクシング・・・愛してくれてますか?」
試合前に自分よりも1回り年上の対戦者に対しての域を超えた暴言、挑発。
それから、最終ラウンドでの「レスリングと・・・間違ってる?」と思わせる戦闘スタイルは・・・プロのボクサーとしてやっていいことだったのかな?(その人の気持ちのほんとのところなんて・・・本人しかわからないのだけど)闘ってる本人が一番辛かったんじゃなかな・・・?</
このボクシング試合を見て空は、ある1人の偉大な人間を思い出しました。去年「その時歴史は動いた」っていう番組で紹介されていた元ボクサーで元世界フライ級王者【白井義男さん】。
才能はあったけど、徴兵されたり腰痛に悩まされたりして挫折が多かった彼。1人のユダヤ人アルビン・R・カーンに才能を見出されてからは、彼と2人三脚で努力して努力して・・・日本初の世界王者になって敗戦で打ちひしがれていた日本人に希望をくれた人です。(きっと、ボクシングファンで彼を知らないひとはいないでしょう)TV【その時~】で彼の闘い方を拝んだのですが、ボクシングしらなくてもすごく感動した。
相手をむやみやたらに傷つけないんですよ。【タコなぐり】なんて言葉、スタイルを会得した彼の辞書にはなかったんだろうなぁ。軽やかな足運びで相手の攻撃をかわしまくって疲れきった対戦者を一撃でKO。(とても合理的・・・それを教えたのはカーン氏だったらしいけど)彼の試合を見たのはそれが最初で最後だけど・・・今でもこの眼に焼き付いてる。そんな闘い方だった。
彼の語録がまた・・・こう、胸を打つんです。
「(指導者として)根本はいい選手をつくることが使命なんでしょうね。でも、それ以上に、教え子たちに"ボクシングをやってよかった"って思ってもらいたい。だから、繰り返し言うのは、打たれちゃいけないってこと。避けて打つ、打って避ける。こういうボクシングをしなきゃ、将来、後悔することにもなりかねない。顔の形もくずれるし、網膜剥離になってしまうこともある」
「やっぱり『健全なるスポーツ』であるボクシングをしなきゃいかんと、これはみんなに言い聞かせてるんです。殴られて殴るのは子どもでもできる。打たせないで打つところに、やっぱり妙技があるんでね」
・・・かっこいいセリフじゃないですか。
何よりしびれるのは、この言葉に忠実な闘い方をし続けたってことです。
恩師カーン氏の言葉「ボクシングビジネスに手を出してはいけない」という忠告を護っていたその気持ちが男らしいですよ。本気で。
「今は今。昔は昔。」といえばそれまでですが・・・いくら目に見える形がかわっても、「何かを心から愛そうとする姿勢を持つ人の姿」はどんなにかっこ悪く見えても尊いものだっていう気持ちは、無くしたくありません、空は。