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一応補足→主人公は学生さん。





ふと、目をさませば、ベッドの上。

頬をくすぐる毛布の感触が心地いい。

いつのまにか、恋人に背後から抱きしめられるようにして眠っていた・・・みたい。



(えっと・・・そういえば・・・)



早鐘をうつ心臓を必死で抑えながら、ぐるぐると思考をめぐらせれば。

昨夜は遅くまで授業で出された課題をしていて、見た目よりも心配症な彼が酷く心配していたのを思い出した。

それでもどうしても昨夜中に終わらせたくて、横で彼が退屈しているのを申し訳なく思いつつも、結局は最後まで終わらせたのを覚えている。



「・・・昨夜はごめんね。モモ」



そっと、小さく呟く。

前にまわされた腕が、かすかにぴくりと動いたのは・・・気のせいかしら?

・・・そう思った直後。



「気にすんな」



「!」



耳許に吐息混じりで囁かれて、全身がびくっと竦んだ。



「え・・・モモっ・・・起きて・・・」



「せっかく終わるまで待っててやろーかと思ってたのに、気がつきゃ、誰かさんは机に突っ伏したまま寝てんだもんなぁ。」



「わ…ごめ・・・やめ・・・っ」



恋人の寝起きの声は犯罪的だと思う。



どうにも、彼の寝起きの声・・・少しかすれた低音に弱いことを知りながら、こう囁いてくる彼の口調から結構な彼の不機嫌具合がビシバシと伝わってくる。



「んー?顔、赤いぜ。大丈夫か?」



「・・・声・・・駄目っ・・・」



大丈夫じゃない、と言い返す暇もなく。



こういうときだけ、恋愛玄人な青き同胞に負けないくらいの色気を無意識に醸し出してくれる恋人は、にやりと笑う。



「おあずけ食らった分・・・朝まで聞かせてやるよ」



オマエにだけ囁くコトバ。



吐息まじりに囁かれた熱っぽい声色に軽い眩暈を覚える。



今鏡を見たら沸騰寸前のやかん並の紅潮ぶりを発揮してるんだろうな・・・なんて他人事のように思った私の意識は、さらにきつくたくましい腕に抱きしめられて・・・穏やかな闇へと誘われていった。



関さんの声で、こんなこと言われたら間違いなく世の中の女性の大半は堕ちると思っている今日この頃です。

(←そーとー重症だな、空)
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