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Sirius【SN4:学パロ。白若先生×委員長】





「見て、満月だよ、先生。」

「おお、本当だ・・・これはまた見事」

「でしょ?・・・東京の空じゃないみたい…」



少しばかり根を詰めすぎて遅くなった補習の帰り道。

季節の所為か空気は澄んでいて、空がよく見えた。

散りばめられた星々と、まん丸の月。



「…冷えるな。」

「そりゃもう12月半ばだもん。いくらここだって寒いですよ」



きゅ、と繋いでいた手に力が込められたのは、寒さのせいか。

それとも・・・人目が少ないことから湧き出た彼女の本当の気持ちのせいか。



「・・・先生の手は、あったかいね。」



いつになく可愛いことを言って此方を見る恋人であるフェアの瞳は楽しそうで、嬉しそうで。

可愛くて。



「フェア…」



愛しくて堪らない。



「今夜は鍋でもやりましょうか?」

「たまらぬな。」

「何鍋が良いかなぁ」

「では、ついでに熱燗2本・・・」

「・・・メタボリックシンドロームの進行手助けはしませんよ?1本で我慢して」

「・・・了解」



足取りは遅かった。

二人して空を見ていたから。

余りにも綺麗だったから。



「それにしても・・・そなたのようだな・・・」

「何が?」

「この星空、だよ。委員長・・・ことに最も光り輝く天狼星は、そなたの生き方そのものだ。誇り高く美しい・・・からな。」

「……恥ずかしいセリフ禁止!!もぅ…」



何気なく口にした言葉に抗議され、抗議の主の顔へ視線を送れば、俯く横顔の頬は赤らんでいた。



「委員長」

「…何?」

「口づけ…したいのだが・・・」

「はぁ!?そ、外なのにっ」

「大丈夫、だ。今ならば誰もおらんよ」

「でも…」



ちゅっ。

此方を伺って顔を向けた瞬間に、その柔らかい唇を奪う。



「ふ、不意打ちなんて反則…」

「そなたがあんまり可愛いから」

「可愛くないですっ。セイロンの・・・莫迦っ」



ニイィと人の悪い笑みを浮かべる不埒な教師に悪態をついて、歩く速度を速めるけれど。

フェアのその手は、セイロンの右手を離さなかった。



満天の星と月の下で。



・・・おや?

学パロなのに、若先生が白い・・・???

(すっごい違和感)

ひと仕事終わったあとに、ぬぼーっとした頭で頭上の星空を見上げた時に浮かんだSSSです。

即興なので、非常にみじかくてすみません。

ちなみに天狼星とは、シリウスのことでございます。




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