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七転八倒至上主義!【4】(学パロロンフェア番外編)

七転八倒至上主義!【4】



しびれに似たものから、それはあきらかな快楽へと変わってゆく。



菊池の手から、彼女に与えられる、なじみすぎたものへと。




「ん・・・っ・・・?」




ふいに、フェアの体から、彼の重みが消えた。



シーツをつかんでいる手も開けないまま、涙目で、笑みを崩さない菊池を見上げる。




体を起こし、そしてまた、震えるフェアの首筋ぎりぎりのところにそっと指先をもっていく。


 

ふれるかふれないか、そんな、微妙な距離をたもったまま。




「・・・・・・っ」




「どうされました? 顔が赤いようですが・・・?」




「!」




そのひとことに、とっさに両手ではだけたシャツの前をかきあわせる。




必死でにらみつけるが、口を開いたら泣きだしそうで、声がだせない。




下肢からくる、痛みにも似た熱い感覚が、フェアの体をいっそうふるわせる。




「・・・・・・っ」




いっそ冷たいシャワーを、頭からかぶりたいくらいだ。



けれど、目の前の菊池から逃れ、バスルームに飛びこむには、あまりにも状況が悪すぎる。


 

まず足が動かない。



・・・それに。


 

目をとじてしまったフェアの頬に、菊池はそっと舌を這わせる。




「ひゃっ!」




「・・・どうしたいか、おっしゃっていただけますか?」




薄目をあけたフェアの視界に、髪をほどいてゆく菊池の姿がうつる。




「・・・ふ・・・ぅ・・・」 

 

重力に従って肩や背中に落ちる己の髪の感触でさえ、今のフェアにはつらいものだ。

 

せっかく開いた目をまた、ぎゅっとつぶってしまう。


 

体にまわる、菊池の腕。

 

拒むことも逃げることもできず、フェアはただ体をこわばらせる。




「・・・・・・・て・・・」


 

どうしてこんなことになったんだろう。

 

途中までは、確かに悪ふざけの域だったのに、気がつくと逆に、菊池にいいようにされている自分がいる。

 

これじゃあ、いつもと同じではないか。



悔しい・・・けれど・・・でも。




「え? なにかおっしゃいましたか?」




耳元で囁かれる声に、どうしようもないほど蕩けてしまう、心。



そして、はやく満たされたいと、訴えつづける体。




「・・・して・・・菊池くん・・・っ」






我慢が出来すに瞳を開く。



そこには、唇を重ねる寸前の、眼鏡を外しまぶたを閉じた彼の顔。


 

くちゅり・・・くちゅ・・。

 

濡れた舌の侵入とともに、口腔内が熱い感触に包まれた。




「・・・先生のお望みのままに・・・」




そう囁いて、菊池はフェアを抱きしめる。




カサリ。



シーツの上にシャツが落ちる音が・・・した。
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